
(注)月次データを暦年毎に合計
(データの出所)日本銀行
交易条件についての記事を書いている際に筆者が感じたことの備忘録。
単によくわかっていないだけかもしれませんが、国際収支統計の誤差脱漏が大き過ぎます。
国際収支統計は
経常収支+資本移転収支+誤差脱漏=金融収支
となるように作られており、誤差脱漏はこの式が成り立つように他の項目の欠落を埋め合わせています。
文字通りの誤差や脱漏なら、大きな値にはならないと思いますが、2013年などは経常収支に匹敵する大きさになっています。
国際収支表の構成項目
1. 経常収支
– 貿易収支: 財(商品)の輸出入による収支。
– サービス収支 : サービス(旅行、輸送、金融サービスなど)の輸出入による収支。
– 第一次所得収支: 投資収益(利子、配当など)や給与収入などの収支。
– 第二次所得収支: 移転収支、例えば国際援助や送金など、対価を伴わない取引の収支。
2. 資本移転等収支
– 主要な項目は、国際援助や債務免除、移転所得に関連する資本移転、固定資本の売買など。
3. 金融収支
– 直接投資: 海外における企業や不動産への投資活動。
– 証券投資: 債券や株式などの金融資産への投資。
– 金融派生商品: 金融デリバティブ取引に関する収支。
– その他投資: 貸付や預金などの金融取引。
– 外貨準備: 中央銀行や政府が保有する外貨準備。
4. 誤差脱漏
– 実際の取引と報告された取引の間の差異を示す項目。統計上の誤差や取引の報告遅れなどによるもの。
資本移転収支は金額的にそれほど大きくありませんので、経常収支と金融収支の数字に大きな乖離があるときに、誤差脱漏が大きくなるのだろうと思います。
例えば、製品を輸出した代金を海外銀行の預金口座に振り込んでもらった場合、経常収支黒字と金融収支黒字が同額になるはずです。しかし、代金後払いで売り上げだけ先に計上した場合、経常収支には計上されるが、金融収支には未計上となり、その差額が誤差脱漏として計上されるのでしょうか。
海外預金を取り崩して国内に還流させると、金融収支は赤字(減少)するのでしょうが、これも誤差脱漏に計上されるのでしょうか。
誤差脱漏、数字が大きいのに中身がよくわからず怪しいです。


